No.144 (国際連合) :
「UNの『集団安保』のための工夫とは何か?」
第2次世界大戦を防げなかったことを反省して、本部を米のニューヨーク
に置き、総会で多数決を採用した。さらに武力制裁を可能にするために五
大国の協力が必要なので、常任理事国として他の加盟国よりも優遇する拒
否権を米・英・仏・ソ・中に与えた。主に米の軍事力を背景として、集団
安全保障体制を作り上げた。
<評価の観点>
関心・意欲・態度:
現在の国際連合とかつての国際連盟を比較することに、大きな関心を持っ
て学習に臨んでいる。
思考・判断:
戦争防止の手段としての集団安全保障体制が、国際連合では一定の役割を
果たしてきたことや、その理由について的確に判断している。
資料活用の技能・表現:
国際連合による集団安全保障体制と、冷戦体制の開始による勢力均衡体制
の説明図を比較することで、戦争防止の手段としての両者のメリットやデ
メリットについて、正しく判断している。
知識・理解:
「侵略抑制のための手段に武力制裁も可能」や「議決方法は多数決方式」、
常任理事国である五大国に拒否権を認めるなどの現実路線が、集団安全保
障体制に一定程度有効だったことについて、基本的な知識を身につけてい
る。